両国国技館
両国国技館は、日本の国技である相撲の聖地です。JR両国駅と、国技館の西を流れる隅田川に挟まれた場所にあります。「国技館」(Kokugikan)という言葉の意味を理解するのは簡単です。「国技」(Kokugi)は、国のスポーツを意味し、「館」(Kan)は施設という意味だからです。
相撲は日本の国技ですから、このアリーナが国技館という名前になっていることに何ら不思議はありません。座席数は一万一千席以上、1985年に完成しました。両国国技館ができる前は、隅田川の対岸にある蔵前国技館が、大相撲の殿堂として30年間にわたり使用されていました。
両国国技館では、15日間にわたって行われる大相撲の本場所が、年に3回(1月、5月およおび9月)開催されます。場所中は、力士の名前が書かれた、大きくてカラフルな「のぼり」が国技館の周囲に飾られ、気分を盛り上げてくれます。
国技館では、アマチュア相撲の大会も開催されるほか、コンサートやボクシング、レスリングなどの会場として使用されることもあります。また、館内には相撲博物館も併設されています。展示室は1室のため常設展示ではなく、企画展示のみとなっています。相撲の本場所などが開催されない開館日には、無料で入場することができますが、土曜日、日曜日および祝日は休館日です。
国技館は、館内がすり鉢状になっており、どの座席からでもセンターやステージが見やすくなっています。国技館の歴史を遡れば、初代の国技館は明治時代の1909年に建てられました。国技館ができる以前、相撲の場所は、神社の境内など屋外で開催されていたのです。
1954年に蔵前国技館が開館し、1985年に現在の両国国技館が完成しました。オリンピック観戦の合間に、両国周辺を訪れてみてはいかがでしょうか。両国は、大相撲の力士が稽古をし、居住もする相撲部屋が多く集まる場所であり、事前に申し込めば相撲の稽古を見学することも可能です。
両国周辺の飲食店と言えば、力士の日常食であり、野菜や魚、肉などたくさんの具材を煮込んだ、独特の鍋料理「ちゃんこ鍋」が有名です。また両国には、日本の伝統文化について学べる、すばらしい博物館も複数あります。
両国国技館には駐車スペースがありませんので、公共交通機関をご利用ください。最寄り駅はJR両国駅、都営大江戸線両国駅です。東京オリンピックの期間中には、大相撲の大会が開催される予定です。